5つの原因で交通事故は起こる

交通事故の原因は、主に、次の5つが挙げられます。
- 安全不確認
- わき見運転
- 漫然運転
- だろう運転
- 居眠り運転
実際の事例をもとに事故の原因を探り、ドラ歴20年の意見も交えて解説をしますので、安全運転に役立ててください。
安全不確認よる事故

事故が発生した状況:交差点左折時に自転車を巻き込み

交差点で左折の際、歩道を併走してきた自転車を巻き込むケース。土地勘のない道路だったため、目的地を探しながら走行中、交差点を左折した先に目的地を発見した。青信号に従って左折した際、自転車に気づくのが遅れ接触してしまった。
000168002.pdf (mlit.go.jp) 関東運輸局より
経験者の意見

上記の例は、走ったことがない道路での事故です。一見、当たり前のように運転していますが、トラックドライバーは、道路の幅・納品先の場所・トラックの停車位置などを、全て把握して車両を動かしています。目的地までの時間が把握できないと、人は焦ってしまうもの。ベテラン・新米ドライバー問わず、土地勘がない道で納品先を探す状況だと、周囲の交通状況の注視が遅れる恐れがあるでしょう。
やむを得ず未知の道路を走る場合、運行時間に余裕を持ち、納品先の場所やトラックの停車位置などを確認してから出発しましょう。不安であれば、一度先輩ドライバーと一緒に乗車してもらう方法もあります。安易な気持ちで慣れないコースを担当するより、自分の能力を見定め、自分の希望コースを伝えることも大事です。
安全不確認になる原因と対策

安全確認を怠ると事故の状況もさまざま。下記の具体例をもとに、安全不確認の原因と対策を解説します。
- 一時不停止や信号見落とし
- 焦りやイライラ
- 視界不良の判断ミス
一時不停止や信号見落とし

マイカー通勤の人は、いつも同じ時間帯に道路を利用しますから、渋滞しているか、人通りは少ないか、などを熟知しているはず。
慣れ親しんだ道だからこそ、一時停止しなくても歩行者は来ないだろうとか、寝坊した焦りから信号無視をするなど、冷静でない場面に事故が潜んでいます。上り坂やカーブの途中で標識が見えずらかったり、街路樹で標識が隠れていたり、運転手の視点からは判断できないシーンもあるからです。
信号無視の原因は、黄色から赤信号に変わる際に、スピードを出しすぎたため停まりきれない時です。自動車の運転は、車の流れに沿って走行するのですが、青信号で前の車が交差点を渡ったタイミングで、黄色信号に変わるかもしれません。制限速度を守り、いつでも停まれる速度で運転することが大切です。
一時不停止を防ぐ一例として、一旦停止・自車を見せる・最後に確認、の多段階停止があります。徐行しながら自分の車両を、歩行者や他の車両に認識してもらうための方法。一時停止がない生活路や見えにくい道路でも、安全に走行できる運転技術ですから、自分を過信せず、交通事故に巻き込まれない運転をしましょう。
焦りやイライラ

毎日仕事に追われ時間に余裕がないと、イライラ運転の原因になります。ドライバーなら、自分が安全運転をしていても、車線変更を繰り返したり、車間距離が近かったりする車を見ると、危ない運転だと感じるでしょう。
例えば、急いでいる時の交通渋滞や遅い車がいる時です。仕事が忙しいと、ちょっとした出来事がイライラの原因になります。焦り・不安・プレッシャーでイライラ運転になっても、まわりのドライバーには全く関係ない他人ごと。自分都合の感情で、危険な運転をして良い理由にはなりません。
毎日思い通りに運転できないのが当たり前です。感情の起伏は、運転に直結する可能性が高いので、自分に余裕をもってハンドルを握りましょう。
視界不良の判断ミス

雨や雪など視界が悪い状況だと、運転操作ミスをする恐れがあります。ワイパーのふき取りが悪いと、視界が狭くなり追突事故の原因に。
トラックドライバーは毎日、ウォッシャー液の量・ワイパー劣化の点検・ライトの点灯など、安全点検をします。乗用車も同じで毎日車を運転するなら、自分の身を守るためにも、悪天候に対応できるよう最低限の車両管理はしておきましょう。
雪国である北海道や東北では、吹雪になると、ホワイトアウトで前が見えなくなります。悪天候で外出するときは、防寒着・スコップ・牽引ロープ・燃料を満タンにしておくなど、雪国ならではの対策もあります。
とはいえ、自然現象はコントロールできないので、雨・風・雪がひどい時は、交通機関を利用するとか、外出を控えることも肝要です。
上記の安全不確認の原因は、言われるまでもなく当たり前のこと。精神が不安定な時に事故は起こるのです。今日に限って、なぜ事故に巻き込まれたのかと、後悔しても遅いので、安全確認を徹底して意識し、事故を未然に防げる運転を心がけましょう。
わき見運転による事故

事故が発生した状況:脇見運転をしたため 斜行し、路肩に停車中の車両に追突

高速道路を90キロで運転中、スマートフォンの充電器を取ろうとした際、車両が左に寄り、路肩に停車していた乗用車に接触するケース。携帯電話に気を取られた結果、わき見運転が前方不注意となり、停車中の乗用車に衝突してしまった。
000167994.pdf (mlit.go.jp) 関東運輸局より
経験者の意見

高速道路はパーキングエリアに入らない限り、トラックは一定の速度(80〜100キロ)で走る道路です。運転から気がそれた、一瞬の油断が招いた事故。ハンドル操作以前に、運転中は、余計な動作はしないよう肝に銘じておきましょう。自分は追突事故はしないと高をくくらず、明日は我が身と、襟を正す気持ちで運転するのがプロです。
人間は完璧ではありませんから、他に気を取られ、ヒヤリとした経験は誰にでもあるはず。疲れたら一旦休憩したり、時間を決めて運転に集中したり、運転に徹する時間を考えるのが、プロのトラックドライバーではないでしょうか。
わき見運転になる原因と対策

わき見運転とは、どのような状況なのでしょうか。下記の具体例をもとに、わき見運転の原因と対策を解説します。
- スマートフォンやカーナビに気を取られる
- 外の景色に気を取られる、同乗者との会話に夢中になる
スマートフォンやカーナビに気を取られる

スマートフォンやカーナビなど、便利なツールがあっても、走ったことがない道路では、道が合っているのか不安になりがち。外の建物や看板を注意深く確認してしまうため、前方の車両に追突する危険があります。行ったことがない店舗や、納品先を探して走るのは、仕事上やむをえません。しかし、事故を起こすくらいなら、道を間違えて時間がかかったとしても、無事に終わる方が良いに決まっています。焦る気持ちを抑えて気持ちにゆとりをもって運転しましょう。
外の景色に気を取られる、同乗者との会話に夢中になる

旅行などで友人との話に夢中になれば、わき見運転の対象です。仕事から離れ、非日常を体験できるのは、気持ちが高ぶります。例えば、壮大な自然の中を一本道で走る絶景や、桜が咲き誇る直線道路を走れば、同乗者との会話も弾むはず。運転の緊張感も緩む状況なので、ドライバーも同乗者も、会話は運転に支障のない範囲にしましょう。
人や建物に気を取られ、事故を起こせば、その後の予定が組めなくなります。自動車は便利な移動手段であると同時に、操作を間違うと、重大な事故を招く恐れがありますから、運転に集中できる環境を整えるようにしてください。
漫然運転による事故

事故が発生した状況:軽貨物車と高齢歩行者の事故

日没後の直線道路を時速40キロで走行中、右前方にコンビニエンスストアがあり、信号機のない横断歩道に差し掛かる。誰もいなかったため減速せず、ぼんやり前方を見て走行している。すると、横断歩道の暗がりから歩行者が、横断歩道付近を歩いているのを発見し、急ブレーキをかけたが間に合わず接触した。
jirei-028.pdf (itarda.or.jp) 公益財団法人 交通事故総合分析センターより
経験者の意見

コンビニエンスストアは24時間営業しています。買い物にくるお客も想像できるため、横断歩道に人がいなくても、スピードを十分に落とし安全を確認しましょう。
歩行者の勝手な判断で、横断歩道を渡らなかったのも原因ですが、交通法規は弱者を守るためにあります。運転中に仕事の不安や悩みを考えていると、運転に集中できません。とっさの判断でも、事故は最小限に食い止められますから、運転に支障のある行為は慎んでください。
漫然運転になる原因と対策

漫然運転とはどのような状況なのでしょうか。下記の具体例をもとに、漫然運転の原因と対策を解説します。
- 高速道路では注意力が散漫になる
- 睡眠不足や疲労感がある
- 悩みやストレスを抱えている
高速道路では注意力が散漫になる

長距離トラックドライバーだと、高速道路の利用が多くなります。信号もなく一定速度で走れ、運転時間が長くなり緊張感が薄れると、ぼんやり運転のもと。ガム・コーヒー・音楽を聴くなどで、気分転換も図れますが、パーキングで10分でも目を閉じれば、頭がクリアになるのでおすすめです。
なお運送会社では、2時間ごとに10分以上休憩をとるよう義務づけられています。運転のプロでも、長時間の運転は集中力を低下させるからです。例えば、休憩を取らずに750キロ走行し、追突事故を起こした事例もあります。
トラック居眠り運転、若い命奪う 長い休憩取らず750キロ 県道交差点で玉突き、6人死傷事故|阪神|神戸新聞NEXT (kobe-np.co.jp) 神戸新聞NEXTより
ドライバー職に限っては、2024年4月より運転時間が4時間を超える場合、30分休憩をとることが義務化になりました。
スライド 1 (mhlw.go.jp) 厚生労働省より
睡眠不足や疲労感がある

睡眠不足や疲労は、事故のリスクを高めます。前日に十分睡眠をとらず、早朝から運転をすると、頭では大丈夫と思っていても、疲労からぼんやり運転となりがち。大人の一般的な睡眠時間は、6〜8時間と言われています。個人差はありますが、十分な睡眠をとれば、日中に疲労をもち越さず、注意力を保てるでしょう。
夜間・早朝勤務が多いドライバー職は、睡眠時間の確保が難しいかもしれませんが、睡眠時間が短いと免疫力が低下するので、風邪をひきやすくなります。健康リスクを抑えるためにも、睡眠不足には注意し、自分にあった睡眠時間を見つけましょう。
下記のデータは、睡眠時間が短いと免疫力が低下する資料ですので、参考までに。
1日あたりの睡眠時間 | 唾液中の免疫物質(IgA) |
5時間以下「短時間睡眠」 | 免疫物質(IgA)が低下 |
6~8時間「最適睡眠」 | 免疫物質(IgA)が適切 |
9時間以上「長時間睡眠」 | 免疫物質(IgA)が下がる傾向 |
適切な睡眠時間と免疫 | 免疫Navi – 大塚製薬 (otsuka.co.jp) より
悩みやストレスを抱えている

仕事の悩みやストレスは、漫然運転の原因になります。例えば、新しい仕事を任されプレッシャーを感じたり、子供が大学生だとお金の心配をしたり、生きていれば悩みは尽きません。考え事をしていたから事故になりました、では済まされないのが漫然運転。ストレスが頭から離れないのであれば、趣味に没頭するとか、瞑想や深呼吸で心を落ち着かせる工夫をしましょう。
だろう運転による事故

事故が発生した状況:トラックドライバーと自転車

中央分離帯のある片側2車線道路の、第1車線を時速70キロで走行していた。道路左側を自転車が走っており、自転車はそのまま直進するだろうと考え、トラックを減速せずに走行した。トラックが自転車を追い越そうとしたとき、右(車道側)に進路変更したため、急ブレーキを踏んだが間に合わず接触した。
jirei-068.pdf (itarda.or.jp) 公益財団法人 交通事故総合分析センターより
経験者の意見

ドライバーの都合の良い判断で運転せず、「自転車が車道側に侵入するかもしれない」、と意識できれば防げた事故。勝手な思い込みをしなければ、車間距離を十分にとったり、クラクションで注意を促したり、安全を予測した運転ができたはずです。
自転車が車道の左側を走っている場合、自動車のように、ウインカーで合図して車線変更できないため、いつ車道側に侵入するかわかりません。特に、自転車を利用する通学途中の子供や高齢者は、予測不能な動きをしがちです。自転車の動きは、必ずしもドライバーの予測と一致しないことを肝に銘じましょう。
だろう運転になる原因と対策

だろう運転の原因は何でしょうか。下記の具体例をもとに、だろう運転の原因と対策を解説します。
- アイコンタクトをしたから自分の都合の良いように考える
- 信号のある交差点で対向車は確認したが、距離があるから右折しても大丈夫と思いこむ
- 生活路で子供を発見したが、飛び出さないだろうと判断する
アイコンタクトをしたから自分の都合の良いように考える

信号のない横断歩道で、アイコンタクトを誤認すると、だろう運転をするリスクがあります。例えば、歩行者もドライバーもアイコンタクトはしたが、お互い急いでいたため、譲ってくれたと勘違いした結果、接触してしまう事故がそう。
歩行者と目があったとはいえ、わかりやすいジェスチャーがなければ、双方の誤認による事故が発生します。運転者も歩行者も、相手の意思を完全に理解するのは難しいので、ドライバーは、「歩行者が横断するかもしれない」と意識した運転をしましょう。
信号のある交差点で対向車は確認したが、距離があるから右折しても大丈夫と思いこむ

対向車が離れていると信号が青のため、交差点を急いで右折してしまいがちです。対向車が、どのくらいの速度で走行しているか予測が難しく、直進車は思っているほど遅くはありません。
極端に言えば、相手がスピードを緩めるだろうと、勝手な判断をしてしまうのが、だろう運転。信号のある交差点は、対向車・自転車・歩行者など、注意を払う対象はいくらでもあります。対向車が離れていても、歩行者が横断するかもしれません。注意を向ける対象は、車だけではないと考えてください。
生活路で子供を発見したが、飛び出さないだろうと判断する

遊びに夢中になると子供は、車が近づいても、道路端によってくれる保証がありません。一般道路と違い、道幅の狭い生活路を走行するときは、子供や高齢者など、歩行者が多いでしょう。特に子供が道路で遊んでいる場合や、子供だけで登下校する時間帯は、予測不能な行動に出る時があります。
生活路は、細い道から他車が侵入してきたり、歩行者が出てきたり、視界が悪く予想しづらい状況です。人通りの多い時間帯は、わき道から人や車が来るかもしれない、という意識を持ち、徐行しながら走行するよう心がけましょう。
歩行者の立場になって考えよう

普段から運転する機会が多いと、だろう運転をする人は少なくないでしょう。自分に都合の良い運転をすれば、緊張感もなく気楽だからです。歩行者と目が合ったからと言って、道を譲ってくれたわけではありません。交差点を素早く右折した際に、子供が走ってきたら避けられるでしょうか。
毎日車に乗っていると、運転が当たり前となり、自分の運転が正しいと思い込んでしまいます。しかし、あなたも車から降りれば歩行者のひとり。自分勝手な運転をするドライバーを、歩行者として遭遇したら、どんな感情が生まれますか。「危険な運転だな、前を見ているのか」と、負の感情が湧くと思います。
相手の自動車・自転車・人の動きを観察し、相手にわかるようなジェスチャーで、譲り合う心を持ちましょう。
居眠り運転による事故

事故が発生した状況:乗用車の居眠り運転

残業を終えて自宅へ帰るため、片側2車線道路を走行していた。運転してしばらくした後、緩やかな右カーブ手前で、気づかないうちに居眠り状態に。直進したまま道路からはみ出し、店舗に衝突し横転した。
jirei-047.pdf (itarda.or.jp) 公益財団法人 交通事故総合分析センターより
経験者の意見

通い慣れたいつもの道路は、注意力を低下させます。だろう運転や漫然運転の危険性も伴いますが、疲労した状態で見慣れた道路を走行すると、緊張感がなくなるので、強い眠気に襲われます。自分は眠っている意識がないのに、実際は寝ている状態が居眠り運転です。
上記の例は普通乗用車での事故ですが、運転を職業とするトラックドライバーは、労働時間も長く、疲労から眠気に襲われることもしばしば。
居眠り運転は、人や建物に甚大な損害を与えます。あと30分で自宅に到着するとか、あと1時間走れば納品先に着くと思い、無理して運転すると、気づかぬうちに居眠り状態になります。居眠り運転は、眠っている感覚がないのに、本人は寝ている状態が怖いところ。
頭はスッキリしていても、身体は疲れているかもしれません。眠いと感じたら、まだ大丈夫、あと少しだからと考えず、10分でも良いので運転を中止し、目を閉じましょう。まぶたを閉じるだけでも、眠気を抑える効果はあります。
居眠り運転の原因と対策

運転中、眠くなったらどうするか。下記の具体例をもとに、居眠り運転の原因と対策を解説します。
- 長時間労働による睡眠不足と不規則な生活
- 生体リズム
- 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
長時間労働による睡眠不足と不規則な生活

個人差はありますが、一般の睡眠時間は7時間前後とされています。例えば、1日8時間睡眠をしている人が、毎日6時間しか睡眠できなかった場合、疲労感や判断力の低下につながります。判断力の低下は、居眠り運転に直結するため、仮眠をとる・ストレッチする・窓を開けるなど、眠いと感じたら、車両を停めて眠気をスッキリさせましょう。
労働時間が長くなりがちなトラックドライバーは、出勤時間が深夜になることが多く、不規則な生活になりがちです。労働時間を短くしてもらうなど、自分の健康のためにも、会社に相談するのも一案です。
生体リズム

生体リズムが乱れると、寝つきが悪く頭がぼんやりします。昼夜問わず、働ける環境が当たり前の現代では、生体リズムが崩れがち。インターネットが普及し、スマートフォンの所持者が増えたため、夜遅くまでブルーライトを浴びると、体内時計が乱れます。
日中行動し夜眠る、本来の生体リズムに沿って、活動するのが望ましいです。しかし、トラックドライバー・夜勤の看護師・コンビニエンスストアの店員など、深夜勤務が多い人は、可能な限り同じ時間に起床し、就寝すると生体リズムが安定します。長時間運転するトラックドライバーに関しては、10分〜30分の仮眠をとるだけで、眠気覚ましの効果があります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)

居眠り運転は、単なる疲労感や倦怠感から、睡眠不足が原因と考えてしまうでしょう。しかし、下記のような、睡眠が上手く取れない場合、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があります。
- 大きないびきをかく
- 夜中に何度も目が覚める
- 呼吸が数秒止まる
- 昼間に過度な眠気に襲われる
睡眠時無呼吸症候群(SAS)が原因で、大型トラックがワゴン車に衝突し、多重事故を起こす事例もあります。症状があったとはいえ、居眠り運転で被害者が出ており、有罪判決が下されました。
日本交通科学学会誌 (jst.go.jp) 事例6より
居眠り運転は、単なる疲れだけでなく、思わぬ病気から、実際に起こった事故も存在します。眠りが浅い、日中よく眠気に襲われる、などの自覚症状があれば、自身の健康を守るため、専門医に相談することも考えねばなりません。
交通事故を防ぐために

下記の交通事故を、5つに分けて解説しました。
- 安全不確認の事故
一時停止したが、左右の安全確認を怠り、自転車と衝突する。 - わき見運転の事故
運転中、スマートフォンを見すぎて、前の車両に接触する。 - 漫然運転の事故
長時間運転で集中力が薄れ、赤信号を見落とし、他の車両と衝突する。 - だろう運転の事故
深夜は歩行者がいないだろうと思い込み、横断歩道を渡る歩行者と接触する。 - 居眠り運転の事故
一瞬眠気がさし、建物に衝突する。
忙しい現代で、健康・仕事・お金・人間関係など、悩み事は尽きません。しかし、考え事をしながらの運転は、事故を起こす引き金になります。
一度大きな事故を起こすと、取り返しがつかない事故に発展する可能性も否めません。ひとりひとり安全運転を意識すれば、防げる事故はたくさんあります。自分の都合に合わせた運転は事故を招くため、今の生活を守るためにも、事故を起こさない、巻き込まれない運転を、今一度再確認してください。
ホワイトアウト:雪や風によって視界が真っ白になり、方向感覚を失うこと。